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富裕層のための都心高級不動産(01)

時間の経過とともに高まる資産価値

流行りの不動産投資だが…

 銀行ローンの低金利と不動産投資の高利回りの差や、海外のファンドの都心不動産の買占め、不動産ファンドのパフォーマンスなどに目をつけた個人投資家からはじまった不動産投資ブームは、今や標準的なサラリーマンにまで浸透しています。新聞や週刊誌、インターネットなどのメディアやセミナーを通して、「サラリーマン大家さん」という言葉が流行し、不動産投資は非常に活気を帯びています。
 
 最近、地方の高利回りの一棟アパート、マンションに投資をする個人投資家が多い理由の一つに、利回り10%以上というコピーがありますが、利回り重視で物件を判断することは非常に危険です。地方都市では、物件そのものの価値が大幅に下がることが往々にしてあります。まだまだ広い土地が存在する地方都市では、次々に新しいマンションが建設されます。新しいマンションが建つにつれ、消費者は最新のマンションを求め、賃料は年月とともにどんどん下がっていきます。
 
 不動産投資では、物件の利回りにはシビアな目が必要です。利回りが高いということは、リスクも大きいということ。利回りに惹かれて購入した物件のリスク回避に手間がかかり、買ってから非常に苦労している人も数多く見かけられます。

不動産の資産性

 バブル期とは違い、今やベンツも大幅に値下がりする時代です。建物、車、船舶、航空機など減価償却が可能な数ある償却資産の中で、建物、特にマンションは値下がりしにくい償却資産と言えます。一戸建てであれば、時間の経過とともに建物の価値はゼロになりますが、マンションの中には、時間の経過とともに資産価値が高まっていくものも多く存在します。土地を取得し、いくら良い建物を建てても、大手施工によるブランドマンションは一戸建てとは違います。ある意味、以前の「やはり不動産はマンションより一戸建て」ではありません。
 
 鉄骨マンションであれば、法定耐用年数が47年ある中で、税務上損金処理し終わった後でも、帳簿上は大きな価値が残っているというものも存在するのです。
 
 例えば、表参道と原宿の間にあるコープオリンピアは、東京オリンピックの時代に建てられたものです。広尾ガーデンヒルズは、20年ほど前に建てられたものです。建てられてからかなりの年数が経過しているにも関わらず、このようなブランドマンションの人気棟の空室は数少なく、売りに出ると高値で取引されています。時価で高い評価を受けているにもかかわらず、法的に減価償却が認められ、損金処理が可能になっているのです。

 歴史的に日本では、住宅は木造が常識であり、今までは古い建物が価値を持つという考え方が一般的ではありませんでした。欧米では、数100年前に建てられた建物を改装して、住んでいる例は多くあります。都心ブランドエリアに建てられたブランドマンションが、年数が経過しても高値で取引されるようになり、ようやく日本も古い建物が価値を持つという不動産の考え方の転換期に来たと言えるでしょう。

取材協力:勝呂和之(ネクストホーム株式会社/ネクストグループ税務顧問)
 不動産の税務コンサルティング、ファンドの会計業務など不動産全般に関する税務を専門とする。著書・監修に「税務相談ハンドブック」(銀行研修社)、「経営者と税理士のための税務経済便利帳」(ぎょうせい)がある。
 平成4年に税理士登録した後、平成6年、勝呂会計事務所開業。平成9年4月、ネクストグループ税務顧問に就任。平成16年3月にコンフィアンサ税理士法人設立、代表社員(現任)。平成18年7月より首都圏エフ・ピーコンサルタンツ事業協同組合理事(現任)。

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