

近年、不動産投資が注目を集めており、中小企業のオーナー社長や生まれながらのお金持ちなど従来からの富裕層だけでなく、外資系証券会社に勤務する高給取りのトレーダーなど新富裕層の間でも非常に人気が高まっています。
なぜ不動産投資がここまで注目されているのでしょうか。それは、投資対象としての不動産が持つ優位性に、多くの人が気づきはじめたからです。

不動産投資の仕組みは単純で、「不動産を買って人に貸す」あるいは「不動産を安く買って高く売る」の2種類です。その他、転貸など他の投資スキームはありますが、私たち一投資家が考える不動産投資とは、「不動産を買って人に貸す」というものが一般的です。
この不動産投資の最も大きなメリットは、「安定性」にあります。つまり、入居者さえいれば、毎月一定の家賃収入が安定的に得られるからです。しかも株などと異なり、家賃が短期間に乱高下することもありませんから、値動きを毎日チェックする必要もありません。家賃収納やクレーム対応などは通常、管理会社に任せますから、ほとんど何もしなくても収入が得られます。不動産投資が「不労所得」の代表格と言われる所以です。

次に大きなメリットは、「節税効果」です。
投資用不動産を所有すると、申告時に減価償却というキャッシュアウトを伴わない経費計上が可能となり、所得の圧縮が図れます。また、給与所得など他の所得との損益通算も可能なので、確定申告により大きな節税もしくは還付を受けることが可能です。あるいは法人設立によるスキームも組むことで、収入が大きくなっても家計全体での節税が実現するケースもあります。
また、資産家の悩みのタネである相続税対策にも有効で、金融資産を不動産に変えることで、評価額の圧縮になり、結果として支払うべき相続税も減額させることが可能です。

三つ目に大きなメリットは、インフレ対策になるということです。
今後日本において緩やかなインフレ傾向が続くと仮定すると、現預金で保有していると資産の目減りが懸念されます。つまり、今100万円で買えるモノが、例えば5年後には120万円出さないと買えないという事態になる可能性があるということです。
このようなインフレ時には、現預金よりも、株や不動産が有効です。なぜかというと、インフレというのは物価上昇ですから、不動産の価格も上昇し、価値の目減りを防いでくれるからです。そうした思惑を受けてか、多くの資産家が資産ポートフォリオを見直し、株や不動産に移しています。

その他、不動産は金融機関からお金を借りて投資できる稀少な対象ですから、いわゆる「レバレッジ効果」により、手元の資金をより大きく運用する、という手法が使えるのです。全額自己資金で賄うのは資金効率が悪いですが、金融機関から資金を借りて投資することで、より大きな収益機会が得られます。しかも、ローンの返済が終わると自分の物ですから、他人のお金で定期預金をしているようなものです。
こうした数々のメリットに加え、成功の再現性が極めて高いという点も、多くの投資家や資産家に安心感を与えるのです。だからこそ、世界中のお金持ちが、不動産を買い占めようとするのでしょう。
しかし、いいことばかりではありません。当然のことながら、投資ゆえのリスクもあります。

取材協力:午堂登紀雄(ごどう・ときお)
1971年、岡山県生まれ。中央大学経済学部卒。米国公認会計士。
大学卒業後、東京都内の会計事務所にて企業の税務・会計支援業務に従事。大手流通企業のマーケティング部門を経て、世界的な戦略系経営コンサルティングファームであるアーサー・D・リトルで経営コンサルタントとして活躍。IT・情報通信・流通・ 金融をはじめとした国内外の大手企業に対する経営課題の解決や事業戦略の提案、M &A、企業再生支援など、数多くの案件を手がける。多忙を極める本業と並行しながら、独自の投資理論と手法を駆使し、貯金70万円から、わずか1年で3億円の資産形成に成功。
現在は、株式会社プレミアム・インベストメント&パートナーズの代表取締役として、個人投資家を対象に、不動産投資コンサルティングを行なっている。著書に『33歳で資産3億円をつくった私の方法』『30代で差をつける人生戦略ノート』(いずれも三笠書房刊)がある。







