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外資系エリート富裕層に人気の不動産運用(03) 

外資系コンサルタントB氏に学ぶレバレッジ不動産投資 

ローンを活用した成功事例 

 少ない自己資金で大きな取り引きを行うために「レバレッジ」をかけることは、高いリターンを得る有効な手段です。ところが、ここ数年、個人投資家の間でブームとなっている株の信用取引や外為証拠金取引(いわゆる「FX」)は、値動きが激しく相場次第では大きな損失を出す可能性もあるため、ただでさえ多忙な外資系エグゼクティブはなかなか手を出しにくいのではないでしょうか。
 
 その点、不動産は、賃料収入によって安定的なキャッシュフローが得られ、株式や為替に比べて相場の変動もずっと小さいため、レバレッジをかけることに関して比較的リスクが低い投資商品と言えます。

外資系コンサルティング会社勤務B氏のポートフォリオ 

 外資系コンサルティング会社に勤務するエグゼクティブB氏。昨年、初めての不動産投資として3つのファミリーマンションを購入。総額約8000万円で、エリアは品川区・文京区・江東区の3か所に振り分けてリスク分散を図りました。
 
物件① 品川区のマンション 駅徒歩3分 昭和61年築 約48㎡ 2DK
物件② 文京区のマンション 駅徒歩3分 昭和63年築 約55㎡ 3DK
物件③ 江東区のマンション 駅徒歩2分 平成元年築 約60㎡ 3LDK
 
 B氏の選択基準は安定性。都心の一等地も魅力的ですが、地価の変動幅も大きいため投機的な対象になる恐れもあり、購入時期の判断を読み違えると非常に高い買い物になってしまうケースもあります。それに対して、ファミリー向けにマーケットが確立されているエリアは比較的地価も安定しており、上ブレと下ブレの幅も小さいため中長期の不動産保有に適したエリアと言えます。
 
 また、マンション各々を見ていくことも重要ですが、複数のマンションでポートフォリオを形成することによって、投資価値を高めるという手法は富裕層ならではのメリット。ここにファミリーマンション投資が富裕層向けである理由が存在するのです。
 
 上記3物件合計のネット利回りは6%程度、利回りや投資マーケットでの売却だけでなく、空室になっても実需(住むために購入する)マーケットで売却ができるという点がファミリーマンション投資の大きなメリット。この流動性の高さもB氏が目をつけた大きな理由の一つなのです。

ローン活用とレバレッジ 

【3物件合計の概要】
販売価格 8000万円
賃料(年間) 約640万円
管理修繕費(月間) 約80万円
固定資産税(年間) 約25万円
 
 今回の購入にあたりB氏はローンを利用。物件価格8000万円に対して、約30%の2400万円の自己資金を投入して残りの5600万円のローンを組みました。B氏の借り入れ金利は2%前半、借り入れ年数は物件毎に15年~21年。不動産投資に対する金融機関の融資は厳しくなってきていると言われていますが、クレジットがしっかりしている富裕層の場合は低金利でローンを組めるケースもあります。また、投資物件に対する金融機関の担保評価額も大変重要です。B氏の購入物件の担保評価額はローン借り入れ額の5600万円を超えるものでしたが、あまり借り入れ比率を高くすると、金利の上昇によって賃料収入よりローン支払い額が増えて持ち出しになる可能性もありますので、購入時のシミュレーションは大変重要になってきます。

認められる経費項目は思いのほか多い 

 では、ファミリーマンション投資における節税効果はどうでしょうか。家賃収入と経費との差し引きで赤字が出た場合は、確定申告において、その他の給与所得と損益通算をすることにより、所得税の還付を受けることが可能になります。
 
【計上できる主な経費】
・初期購入経費(仲介手数料・登録免許税・司法書士報酬など)
・不動産取得税
・減価償却費
・ローンの利息分(建物部分のみ)
・ローン保証料
・火災保険料
・固定資産税
・その他維持にかかる経費(管理費・修繕積立金・管理委託手数料など)
 
 不動産取得税は翌年の計上になりますが、購入初年度は経費計上できる項目が多くあります。ここで注意しなくてはならないのは減価償却費。通常、マンションの販売価格は土地価格・建物価格・消費税(建物価格に対して課税/売主が一般個人の場合は非課税)から構成されますが、減価償却費は購入時の建物価格をベースに算出されます。手順は、建物本体と建物付属設備*の2つの割合を定めて、建物の構造に応じて定められた法定耐用年数に沿ってそれぞれの掛け率を乗じます。
*建物付属設備とはエレベータや電気設備、給排水設備などを指します
 
 鉄筋コンクリート造(RC)、鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC)のマンションは、建物本体の法定耐用年数は47年、付属設備の法定耐用年数は15年と定められています。B氏のケースでは、3物件それぞれの価格内訳として土地価格・建物価格・消費税があるため、物件ごとの建物価格から減価償却費を算出。それを、その他経費として計上できる項目と合算して経費計上すると経費が200万円を超えるため、家賃収入に対して経費が上回り、その赤字分を給与所得から差し引くことで所得税の還付を受けることが可能になります。計算上は赤字ですが、減価償却費が含まれているため実際の手取り賃料収入は確保されているわけです。
 
 B氏の事例でわかるように、ローン利用によるレバレッジ効果と節税効果を含め、管理体制の良さからくる資産価値、賃借人の安定性や地域を分散して所有するリスク軽減、換金性(流動性)の高さなど、複数のファミリーマンションを所有することは攻め受けともに優れたバランスの取れた投資と言うことができそうです。
 
※注意:以上はファミリーマンション投資における節税について簡略化してご説明したもので、不動産投資に関わる節税効果について保証するものではありません。必ずご専門の方にご相談ください。

取材協力:水永政志(スター・マイカ株式会社代表取締役社長) 
 三井物産、ボストン・コンサルティング・グループを経て、ゴールドマン・サックス証券会社に移籍。日本における富裕層顧客向けのプライベートバンキング部門の責任者として、世界中の投資商品(株式/債券/通貨/商品/不動産まで)に関する膨大な知識を元に、上場企業のオーナー等、個人資産家を対象とした金融商品の開発および資産運用を統括する。
 その豊富な経験を通じた投資運用のプロフェッショナルとして、日本における「ファミリーマンション区分所有投資」に早くから着目、自らがこの分野の不動産投資/流動化のパイオニアとなる。

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